
「第1回京都府小学生タグラグビー選手権大会」実施報告
第1回京都府小学生タグラグビー選手権大会は,梅雨空の間隙を突き,今や京都のタグラグビーのメッカともいうべき「宝が池球技場」を舞台に,府内31小学校から39チーム・284人の選手の参加のもと盛大に開催されました。 早朝から集まった子どもたちは,人工芝の緑鮮やかなグラウンドに目を輝かせ,思い思いにグラウンドに散り,ラグビーボールと戯れ開会を待ちます。土のグラウンドと違う人工芝のふわふわとした感触が心地よさそうです。朝の静寂につつまれていたグラウンドが子どもたちの歓声であっという間に華やかになりました。 スタンドには,多数の保護者,友人,教職員の方々が詰めかけ,子どもたちは,暖かい声援を受けながら,元気いっぱいにタグラグビーを楽しみました。 本大会は,小学生タグラグビープレーヤーの増加を受け,「日頃の活動を校外で発表する機会を増やしたい」という小学校の先生方の発案により,従来実施していた交流会を今年度から選手権大会形式に変更して実施するものです。 例年11月下旬に開催しているサントリーカップ京都府予選と異なり,新学年になってから日も浅い時期に開催された本大会は,タグラグビーを始めたばかりの子どもたちも多数参加しています。もちろん今回が初めての試合であった子どもたちも。ところがゲームが始まればそれを感じさせることなく,すべてのチームが最低4試合を経験できるため,この大会期間中だけでも大きな進歩があったように思います。 記念すべき第1回大会の優勝チームは,テンポのいいパス回しと抜群のチームワークで勝ち進んだ春日野小学校Aチームでした。表彰式では,計7試合を戦った疲れを感じさせない満面の笑みで「京都府小学生タグラグビーチャンピオン」の証として今回新調した優勝カップを受け取っていました。 準優勝の勧修小学校Aチームは,豊富な運動量で鉄壁のディフェンス,ほぼ危なげなく決勝にコマを進めました。ベスト8で惜敗したBチームも含め,層の厚さは大会髄一,今後の活躍が楽しみです。 本大会は,府内小学校教職員で組織する「京都府小学生タグラグビー委員会」を中心とした小学校の先生方が企画・運営を担当しています。サントリーカップや交流会などで培った経験をもとに,引率・指導・運営・レフリーと大忙しでした。子どもたちの懸命のプレーも素晴らしかったですが,先生方の大活躍もこの大会に欠かせないものであることは言うまでもありません。 小学校の子どもたちがプレーする競技を小学校の先生方が運営・指導する。極めて自然な光景ですが,そこには勝敗だけでは語れない,スポーツを通じての教育の営みが脈々と流れていることを感じずにはおれません。ラグビー・タグラグビーは,「ノーサイドの精神」・「フェアプレー」・「ひとりはみんなのために,みんなはひとりのために」といった言葉に代表されるように教育活動においても素晴らしい教材であると言えます。大会を通じて,それぞれの学校・チームに数々のドラマがあったことでしょう。 大会を支えていただきましたすべての皆さまに深く御礼申し上げるとともに,今,タグラグビーと出会い,限りない可能性を持った子どもたちに今後とも絶大なご支援をお願いいたします。 ありがとうございました。 作成:京都府ラグビーフットボール協会 タグラグビー担当 長手信行 |