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2012/7/11

「関西タグラグビーフェスティバル2012」 琵琶湖CUP in 長浜ドーム

名 称 「関西タグラグビーフェスティバル2012」琵琶湖CUP in 長浜ドーム
主 催 日本ラグビーフットボール協会,関西ラグビーフットボール協会
主 管 関西ラグビーフットボール協会普及育成委員会,滋賀県ラグビーフットボール協会
支援・協力 琵琶湖CUP運営委員会
特別支援 CRE8IVE(クリエイティブ)
協 賛 (株)スズキスポーツ,(株)フォトクリエイト
後 援 滋賀県教育委員会,滋賀県体育協会,長浜市・米原市教育委員会
開催日時 2012年5月26日(土)9時30分~16時00分
開催場所 滋賀県立長浜ドーム(滋賀県長浜市田村町1320)
参加者 62チーム,約600人
  • 琵琶湖CUP(小学生経験者)…33チーム・234人
  • 長浜CUP(小学生初心者)…13チーム・97人
  • 近江CUP(一般)…16チーム・122人
  • 観戦者等…約150人

本フェスティバルは,「誰もが気軽に楽しめるスポーツ」であるタグラグビーをより身近なものとし,「関西協会エリア(北陸・東海・近畿・中国・四国)一円のタグラグビープレーヤーとスポーツ愛好者が集い,タグラグビーの試合や体験教室を通じて交流・親睦を深め,もってタグラグビーの普及・振興を図る」ことを目的として,関西ラグビーフットボール協会普及育成委員会並びに滋賀県協会が主管し,2009年度から実施しています。

近畿・東海・北陸の中間地点でもある湖北・滋賀県長浜市の長浜ドームを会場とするのは3回目,今年度も,滋賀県湖北地区でのラグビー普及に尽力されている「琵琶湖CUP運営委員会」にご支援いただき,62チーム,約600人のタグラグビー愛好者の参加のもと盛大に開催されました。

9府県(石川県・富山県・愛知県・滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・和歌山県・岡山県)から貸切バス,自家用車,JRなどの交通手段で会場入り。早朝かつ遠来の疲れは,巨大なドームの威容と綺麗な人工芝,軽快なBGMに迎えられることでかき消され,スタンドに荷物を置くやいなやラグビーボール片手に広い会場を駆けまわる姿を見ることができました。

これまでの運営ノウハウの蓄積を生かしながら,増え続けるエントリーに嬉しい悲鳴を上げながら準備を進め,皆さんのタグラグビーに寄せる思いの強さをあらためて感じながら当日を迎えました。

今年度も,3つのカテゴリー(「琵琶湖CUP」…小学生経験者の部(小学4年生~6年生),「長浜ドームCUP」…小学生初心者の部(小学1年生~6年生),「近江CUP」…オープンの部(年齢制限なし,成人・子ども混成可))を設け,タグラグビーは,あらゆる世代が楽しむことができるスポーツとしての打ち出しを鮮明にしました。かつて,小学生期に一緒にタグラグビーをプレーした中学生たちによる同窓会のようなチーム編成や小学生・中学生・成人が混在したチームがエントリーするなど,多世代が楽しむことが出来るタグラグビーとしての定着は,また新たな拡がりを目にすることが出来ました。


今回,スペシャルゲストとして,冨岡耕児さん(元NTTドコモレッドハリケーンズ)と後藤翔太さん(元神戸製鋼コベルコスティーラーズ),2人の元ラグビー日本代表プレーヤーをお迎えしました。デモンストレーションでのパスの速さや長さに参加者から驚きの声があがります。目の前で感じるトッププレーヤーのスキルは,きっと子どもたちの記憶に残ってくれることでしょう。


今回,新たにドーム中央フリースペースを活用して,「運動能力向上プログラム」を実施しました。「タグラグビーの試合」だけでなく,「参加いただいた方々に持ち帰っていただくものを何か提供できないか?」との発想から生まれたもので,趣旨をご理解いただき,快くご協力いただいたCRE8IVE(代表:冨岡耕児さん・http://cre8ive.co.jp/)と立命館大学ラグビー部の皆さんに心から感謝申し上げます。


試合が進行する中,場内放送の参加呼びかけに応じて,試合前や試合を終えた子どもたちが続々と集まってきます。10人・20人・30人…,楽しそうに身体を動かす子どもたちとユニークな指導につられるかのように,常に50人くらいの子どもたちが集い大盛況。冨岡さん,後藤さんとともに立命館大学ラグビー部の牧野慎二S&Cコーチと5人の現役学生プレーヤーによるセッション。「CRE8IVE」が提案する「ソウゾウ力向上プログラム」により,走り方の指導やパスなどラグビーのスキルを子どもたちに提案していただきました。

身体が小さい小学生たちが,トッププレーヤーや大柄な大学生たちとふれあい,笑顔いっぱいに楽しみながら学んでいる姿が印象的でした。当初の予定では,休憩を挟みながら開催する予定でしたが,次々に訪れる子どもたちに昼食をとる間もないような盛況,普段は厳しい練習に汗を流している大学生プレーヤーもこの日ばかりは子どもたちの優しく力強いお兄ちゃんとして子どもたちにラグビーの楽しさを伝えていただいていました。仲良くなったお兄ちゃんにサインや記念撮影を求める姿は,とてもかわいらしく,今日の思い出を持ち続けて,スポーツが大好きな少年・少女に育っていってくれるでしょうか?真剣であればあるほど笑顔があふれてくるような印象,照れくさそうにしていた子どもが意を決して,一歩を踏み出す瞬間を見ることができました。その取組を通じて,すべての人がいい時間を過ごしたように感じました。

『スポーツを通して子供たちが笑顔になり、それを見た大人がまた笑顔になり、関わる全ての人が笑顔になれるような世界を「ソウゾウ」する…』,子どもたちがスポーツに関わる現場に立たせていただいている我々が追究していかねばならないものではないでしょうか?

ゲームは,フィールドいっぱいに6面のコートを配置し,1チームにつき3~5試合を設定しました。軽快なBGMが流れる中での6面同時進行でのゲームは圧巻です。ゲーム時間は,待ち時間などを考慮し,10分ワンハーフ。前のゲームが終わればすぐに次戦を行い,レフリーや記録は,前試合のチームが中心となって行うフレンドリーな試合形式。子ども達もタッチジャッジや点数表示などの運営に関わり,ゲーム以外の楽しさも味わってくれたのではないかと思います。

ルールは,細かいことに縛られず,攻撃有利の点の取り合いというスタイル。約120試合を通じてのトライ量産に会場は大いに沸きました。また,10分という短時間のため,トライ後だけでなく,フリーパスなどプレーの切れ目にも選手の入替えを認めるなど,このフェスティバルを楽しむための措置を講じました。ただし,安全については注意を払い,タッチダウンせずとも身体がゴールラインを越えれば「トライ」とする方式を採用し,事前に指導者から周知いただいていたからか小学生たちもとまどうことなく対応していました。

多数の参加により盛大に開催できたことを喜び感謝する一方で,遠路,時間や交通費をかけてでもお集まりいただいた皆さまに,今後は,より身近な地域で大小の交流会が頻繁に開催していく必要を感じました。今回のようなフレンドリーな大会や力試しをする大会,様々な形態を参加者が選択できるような機会を設けること,そのためには,今回参加いただいた役員やチームが中心となって,眼にされ,経験されたことをお住まいの地域で実践していただくことがタグラグビー発展に不可欠ではないかと思います。性別や年齢を問うことなく同じグラウンドで競い合えるという特性を活かし,より身近な地域レベルでの取組として広まっていくことを願っています。

今回の開催にあたっては,従来のフレームを越えて,協賛や支援をいただき,多くの方々の深いご理解により,開催が出来ました。今後も,タグラグビーやラグビーのさらなる発展・普及を進めていくうえで,ラグビー界だけでなく,他種目や協賛企業,NPO法人などとの連携の模索の必要性を感じています。目的を同じにするもの同士であれば,お互いを尊重する中で,より積極的か攻撃的な連携を模索していく必要性を感じました。

フェスティバルを通じて,このスポーツに寄せる多くの方々の強い思いを感じずにはいられませんでした。お寄せいただいた貴重なご意見を検証・分析し,皆さまと共有しながら改善することによって,タグラグビーがより良い環境のもと発展していくことを願ってやみません。数年後に振り返った時に,「今回のフェスティバルが出発点となった」と回顧出来るかどうかは,速やかに,しっかりと検証・評価を行い,改善のうえ,計画,実行していくサイクルを確立できるかにかかっています。今,そのスタート地点に立てたことをたいへん嬉しく思います。

  • 「観る」・「支える」スポーツから「自らプレーする」スポーツへ
  • ひとりでも多くの方が,ラグビーボールに触れ,グラウンドを駆ける爽快感を味わい,ノーサイドを体感していただくこと。
  • プレーヤーでなくとも,様々なお立場でタグラグビーやラグビーを支援・応援いただくこと
  • ラグビーのファンになっていただくこと

今後も,先に発表された日本ラグビーフットボール協会の新理念「WE ARE RUGBY FAMILY」の下に,タグラグビー・ラグビーがもつ魅力を共有し,ラグビーを愛する方々の支持を得ながらの普及活動を目指していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

結びに,今大会開催にあたり,ご協力,ご支援いただきましたすべての皆さまに心から感謝を申し上げ,実施報告とさせていただきます。ありがとうございました。

(文責)
関西ラグビーフットボール協会
普及育成委員会タグラグビー部門
部門長 長手信行

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