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タグラグビーのルール

タグラグビーのルール

タグラグビー競技規則

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普及・競技力向上委員会では、平成20年に改訂された文部科学省「小学校学習指導要領解説体育編」にタグラグビーが例示されたことを受け、主に小学校の体育授業において活用されるものとして、以下にその競技規則を示すこととする。
なお、「全国小学生タグラグビー選手権大会」をはじめとする諸大会等においては、参加者の経験や力量などを考慮した上で、別途、当該の大会要項において定めた競技規則を適用されたい。

ゲームは、図1に示した形状のコートで行うが、子どもの実態に合わせて縦横の長さを工夫する。ボールは、タグラグビー用ボール等の楕円球を使用する。
全てのプレーヤーは腰の左右にタグをつけるが、そのつけ方については図2~7に示した点に注意する。1チームの人数は、4人ないし5人で行い、試合時間は5分ハーフ程度が一般的であるが、運動量が豊富なゲームなので、子どもの実態に応じた適切な時間を設定する。

※ タグの正しいつけ方と正しくないつけ方の例

第1条 試合の開始と再開(フリーパス)

ジャンケン等により最初に攻めるチームを決める。
攻める側のチームの、コート中央からのフリーパスで試合を開始する。
フリーパスとは、ボールを持ったプレーヤーがその位置から動かずに、味方のプレーヤーに行うパスのことである。その時、相手チームはボールのある位置より5m(7歩)下がらなければならない。
フリーパスは、ゲーム開始またはトライ後の再開のためにコート中央から、また、ボールがコート外に出てしまった時にその場所から、あるいは反則が起こった時にその場所から、ゲームを再開するために行われる。
反則がインゴールの中やゴールラインまで5m以内で起きた場合は、フリーパスはゴールラインからコートの中央へ向かって5mの場所で行う。
フリーパスを受けるプレーヤーはパスを行う者の真横または後方2m以内に立ち、パスを受けてから走りだすこととする。

第2条 パス

ボールを持ったプレーヤーは、前後左右どの方向にも自由に動くことができる。
パスはいつしてもかまわないが、ボールは真横か後方へしか投げることができない。
前へ投げてしまった場合は「スローフォワード」の反則となり、その場所から相手チームのフリーパスでゲームを再開する。前へとは、相手ゴールラインの方向である。

第3条 ノックオン

パスをとりそこねてボールを前へ落とすことは、スローフォワードと同じくボールを手で前へ進めたことになるので「ノックオン」という反則となる。
それが起きた場合は、その場所から相手チームのフリーパスでゲームを再開する。

第4条 タグ

ボールを持って走ってくるプレーヤーの前進を、守る側はボールを持っているプレーヤーの左右どちらか一つのタグをとることで止めることができる。このプレーのことを「タグ」という。
守る側は、タグをとったら頭上に掲げ、皆に聞こえるように大きな声で「タグ!」とコールしなければならない。
タグをとられたプレーヤーは、すぐに走るのをやめて止まり、できるだけ早くボールをパスしなければならない。全速で走っていたとしても、タグをとられたらただちに止まることが求められる。めやすは3歩以内であるが、これはタグをとられてから3歩は動いてもよいことを意味するものではない。

タグをとったプレーヤーはそのタグを手渡しで返すまで、タグをとられたプレーヤーはとられたタグを返してもらって再び腰につけるまで、ゲームに参加することはできない。
攻めている側が4回タグをとられたら攻守交代となり、その場所から相手側のフリーパスでゲームを再開する。ただし、インゴールでタグをとられた場合は、ゴールラインからコートの中央へ向かって5mの場所からゲームを再開する。
ボールを持っているプレーヤーは、タグをとりにくるプレーヤーから身をかわしてよいが、タグをとることをじゃましたり、とられないように手で押さえたり隠したり、ジャンプしたり体を一回転以上させることはできない。

第5条 オーバーステップ

タグをとられたプレーヤーがすぐに止まることができずに3歩を超えて動いてしまった場合は「オーバーステップ」の反則となり、その場所から相手チームのフリーパスでゲームを再開する。

第6条 得点の方法(トライ)

相手のインゴールの中に走り込んでボールを置けば「トライ」で1点となる。
トライの後は、得点をしていないチームのコート中央からのフリーパスでゲームを再開する。
ゴール直前でタグをとられたがそのままインゴールに入ってトライした場合は、トライは認められず、ゴールラインから5mの場所まで戻ってフリーパスでやり直すこととする。
つまり、腰に2本のタグをつけたプレーヤーだけがトライできる。
それまでにとったタグの回数は継続とし、ゴール直前でとったタグが規定の回数であったならばそこで攻守交代となる。

第7条 オフサイド

守る側のプレーヤーが故意にボールより前(オフサイドラインより前)の位置に立って攻める側のタグ後のパスをじゃましたり横取りしたり、パスを受けるプレーヤーの近くまであらかじめ先回りしてタグをとろうとするなどのプレーは「オフサイド」の反則となる。
オフサイドが起こった場合は、その場所から攻めていた側のフリーパスでゲームが再開される。タグの回数はリセットされてゼロとなる。


タグが起こったら、守る側のプレーヤーはボールより自分たち側のサイドに戻るよう努めなければならない。


第8条 タッチ

ボールを持ったプレーヤーがタッチラインを踏んだり超えたり、パスしたボールがコートの外に出てしまった場合は、その場所から相手チームのフリーパスで再開する。
タッチに出てしまった守る側のチームは、フリーパスを行う場所からタッチラインに垂直に引かれる仮想の線から、全てのプレーヤーが5m下がらなければならない。

第9条 危険なプレー等

タグラグビーでは全ての身体接触および身体接触を誘発するプレーが禁止される。
タグをとりにきた手を払う、体当たりをする、相手をつかまえる、また、両手を広げて守ることもしてはならない。
また、タグラグビーではボールをキックすることはできない。
これらの反則が起こった場合、反則が起きた場所から反則をしていない側のフリーパスでゲームは再開される。

【指導上の留意点】
タグラグビーの経験が浅い段階では、ノックオンは反則としなくてもかまわない。その際には、地面に落ちたボールはそれを落としたプレーヤーが拾っても相手側のプレーヤーが拾ってもよいが、ボールは立ったまま拾うこととし、ボールへ飛び込む等のプレーによる身体接触が生じないように注意する。
経験が浅い段階ではタグをとった回数は数えなくてもよいが、レベルが高まってきたら、守る側が4回タグをとったら攻守交代という規則で行う。タグの回数は、コートの広さやプレーヤーの力量に応じて3~5回程度で工夫する。
経験が浅い段階では、タグをとられた後に止まろうとしているならば、オーバーステップの反則は厳格にとらなくてもよい。それが起こっても、その場所までいったん戻ってパスをやり直すなどの適用が考えられる。
経験が浅い段階では、ゴール直前でタグをとられても、直後(3歩以内)にインゴールに入ったトライは認めることにしてもよい。ただし、タグをとられたらただちに止まらなければならないので、故意に止まらずにトライをとりにいくことのないよう注意する。
堅いグラウンドや体育館でプレーする時は、ボールを持ったプレーヤーがゴールラインを駆け抜ければトライとしてかまわない。
経験が浅い段階では、タグをとられたプレーヤーが行う最初のパスを守る側のプレーヤーはとれないしじゃますることもできないという規則で、オフサイドをゆるやかに適用してもよい。

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