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2010/4/25

タグラグビーの新・小学校学習指導要領解説書(体育編)への記載に伴う今後の取り組みについて

(財)日本ラグビーフットボール協会
(株)小学館

ごあいさつ

タグラグビーはラグビーから生まれた新しいスポーツです。今回このスポーツの教育指導効果が認められ、2011年から施行される小学校の学習指導要領解説書(体育編)に例示されました。(財)日本ラグビーフットボール協会(JRFU)では、同じ楕円のボールを追う小さな仲間たちに、小学校の校庭でタグラグビーを楽しんで貰えるよう、心からの支援をしたいと考えています。

タグラグビーのテーマは「みんなでトライ」。みんなで楽しく汗をかいて、良い友達になってもらう事が目的です。JRFUでは、タグラグビー普及活動は、「ラグビーの普及」ではなく、「ラグビーの心の普及」であると規定し、小学校教育現場の「先生とこどもたち」のために何が最適であるのかを最優先に考えることといたしました。

幸いにも今回、この活動に最強の「仲間」を得ることになりました。教育・児童の出版分野で実績のある小学館とチームを共にすることができたことです。全国2万2千校余の小学校の校庭に、楕円のボールがころがることを夢に見ながら、「FOR ALL CHILDREN」の精神でタグラグビー普及活動に邁進してまいります。

(財)日本ラグビーフットボール協会 副会長・専務理事 真下昇

「タグラグビー」の認知と普及に寄せて

この度、(財)日本ラグビーフットボール協会(JRFU)と「タグラグビー」の普及と展開に関しまして、出版事業やイベントなどを通じて協力体制を組むことになりましたことをご報告いたします。
子どもたちに、安全に楽しく運動をしてもらうために開発された「タグラグビー」は、成長期の子どもの心身の発達のために貢献するものと期待されているスポーツです。今回「タグラグビー」が小学校の学習指導要領解説書(体育編)に例示されたことで、一層の普及発展のお手伝いをさせていただくことにいたしました。

私どもは「母と子の小学館」のキャッチフレーズのもと、大正11(1922)年に日本初の学年別学習雑誌を創刊し、以来、未来を担う子どもたちのために教育関連書籍などの出版事業を展開してまいりました。「タグラグビー」という新しいスポーツを、より多くの子どもたちに楽しんでもらうために、関連書籍の出版や教育雑誌々上でのレポートなどを掲載してまいります。さらに「タグラグビー」をテーマにしたアニメの展開や関連イベントの実施など、JRFUとの連携のもとで企画していきたいと考えております。

小学館 副社長 白井勝也

みんなでトライ!
小学校22000校に楕円のボールを!
タグラグビー普及で小学館とパートナーシップ

マスコット<左:タグちゃん(男の子)、右:ラグちゃん(女の子)>
マスコット <左:タグちゃん(男の子)、右:ラグちゃん(女の子)>

財団法人日本ラグビーフットボール協会(JRFU)では、2011年から施行される(新)小学校学習指導要領解説書(体育編)に、「タグラグビー」が記載されたことを受け、今後の「タグラグビー普及活動」の中心を、「学校教育現場での先生とこどもたちへの支援」と規定し、全国の小学校を対象に、下記項目を中心とした、長期プロジェクトを展開する運びとなりました。

JRFUとしては、この活動項目の中でも、これまでの「ラグビー」普及では接点の少なかった、小学校の先生やこどもたちに向けた出版活動で実績のある小学館とパートナーシップを組んで活動できることは、「みんなでトライ」をテーマとする「タグラグビー普及活動」に大きな力となることを確信しております。

JRFUの主な活動項目
  • 学校体育へのタグラグビー授業導入のための、統一的な基本理念や活動規範の構築
  • 学校体育へのタグラグビー授業導入のための全国的支援組織の整備
  • 学校体育のための授業導入マニュアル・導入メソッドの研究
  • 先生のための研修会実施マニュアルと研修ライセンスの研究および実施
  • 安全のための推奨用具の研究
  • 普及のためのトップリーグおよびチーム等との連携
  • タグラグビー全国大会「サントリーカップ」の充実
  • タグラグビー普及のための小学館とのコラボレーション
小学館との主なコラボレーション例
  • 教育者および一般向け「タグラグビー」書籍の発行
  • 教育者向け「タグラグビー」MOOK(CDつき)発行
  • 教育者向け雑誌等での「タグラグビー」関連記事掲載
  • 学年誌等での「タグラグビー」レポート掲載
  • 児童コミック誌等での「タグラグビーまんが」企画推進
  • タグラグビー大会等イベントにおける共同演出

「タグラグビー」の学習指導要領解説書(体育編)への記載は、小学生に対して安全なスポーツであることはもちろん、性差、体力差、体格差といった「仲間はずれ状況」が生じにくい、「友達を作るために最適なスポーツ」であるなど、「タグラグビー」が持つ教育効果が認められたものであると考えられます。

<参考>

(財)日本ラグビーフットボール協会のタグラグビー普及「基本理念」

  • JRFUは、タグラグビーを通して、日本の学校教育を支援します。
  • JRFUは、タグラグビーを通して、日本の子供達の、心と身体の健全な育成に寄与します。
  • JRFUは、タグラグビーを、生涯スポーツとして、日本全国に定着させる活動をします。

(財)日本ラグビーフットボール協会のタグラグビー普及「行動規範」

  • タグラグビー理念を実現するために、統一ルール、学習メソッド、研修制度、等の充実を図ります。
  • 日本全国の小学校を対象とした「タグラグビー導入・継続」支援の活動を続けていきます。
  • タグラグビー生涯スポーツ化の一環として、各種スポーツクラブでの普及育成を行います。

タグラグビー普及プロジェクトの概要

(1)目指す方向
  1. 体育授業で学ぶ運動として不動の立場を確保する
  2. ラグビー協会が果たすべき役割と目的
    • 全国22,000校への働きかけ
    • 教育現場への導入サポート
    • 現場導入後の継続サポート
(2)理念の根拠
  1. 教育のためのタグラグビーが必要とされる理由
    • 小学校では、多様な運動経験をすることが望ましい
    • 1980年代半ば以降、運動能力や体力が低下している
    • 運動する子としない子が二極化している
  2. なぜタグラグビーは子どもたちの現状を改善することに貢献できるのか?
    • タグラグビーは、ゲーム参加に必要な技術がやさしく、苦手な子も活躍できる
    • タグラグビーは、個人技術がやさしいので、集団的な戦術行動も遂行しやすい
    • 友達とのかかわりが希薄になる社会状況の中で、「One for all , all for one」のラグビー精神が、子どもたちにとってヒューマンリレーション回復へのきっかけとなる。
(3)小学校普及目標イメージ
  1. 2010年度終了時:   2,200校へタグラグビーを紹介
  2. 2015年度終了時: 11,000校へタグラグビーを紹介
  3. 2019年度終了時: 22,000校へタグラグビーを紹介
(4)プロジェクト前期(2010年度終了時までに2,200校達成)のための普及活動
  1. 前記認知目標
    • 全ての教育委員会の体育担当者に認知される
    • 全ての小学校の体育主任に認知される
    • 全ての小学校の校長に認知される
  2. 活動内容例
    • タグラグビー普及理念の策定と徹底
    • 指導マニュアル・指導メソッドの策定と徹底
    • 研修会で使用する指導書や資料の整備
    • 研修会指導者の養成と資格制度の整備
    • 研究指定校の選定とバックアップ
    • JRFUからの良質な情報発信(パートナー企業からの情報発信を含む)
    • 全都道府県で県レベルの研修会開催
    • トップリーグ全チームとの連携強化
    • 市町村で地区レベルの研修会の部分的実施
    • パートナー企業との関係強化
      • サントリー 小学館 推奨用具メーカー 等

だれでもできるタグラグビー

だれでもできるタグラグビー

『だれでもできるタグラグビー』
(小学館のページ)

(財)ラグビーフットボール協会・監修 公式ブック
鈴木秀人・編著
(東京学芸大学 教育学部 健康・スポーツ科学講座 准教授)
財団法人日本ラグビーフットボール協会 普及・育成委員会 委員

定価1,470円(本体1,400円)
2009年10月20日全国の書店、ネット書店で発売!
A5判・160ページ
ISBN:978-4-09-840115-4

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