主 催 |
(公財)日本ラグビーフットボール協会 |
日 時 |
平成28年7月27日(水) |
会 場 |
太田市藪塚本町社会体育館(群馬県・太田市) |
講 師 |
小林宏(群馬県ラグビーフットボール協会 タグラグビーエデュケーター) |
受講者 |
122名(スタッフ4名) |
平成28年7月27日(水)に、群馬県太田市・太田市藪塚本町社会体育館でタグラグビーティーチャー研修会を実施しました。太田市内の小学校に勤務し、5・6年生を担当する122名の先生方に指導させていただきました。
まず、パワーポイントの資料を使って、「小学校の体育学習における『タグラグビー』に可能性」と題して講義を行いました。体育の授業の「ボールゲーム」を行う上での課題を取り上げ、それらを解決するための一つの取り組みとして「タグラグビー」がいかに適しているかをタグラグビーの持つ魅力を紹介しながら説明していきました。
実技では、以下のことを行いました。
(1)タグのつけ方
危険防止のために、必ずシャツをズボンの中に入れ、その上にタグベルトを巻き、タグを付けることを説明しました。
(2)2人組の手つなぎタグ取り
タグを取る人、取られないように逃げる人を明確にして行ったり、お互いに取り合いをしたりしました。タグを取った時には、大きな声で「タグ!」と言い、頭上にタグを上げることを説明しました。
(3)円形タグ取り・タグ取りヘビ
代表の人にやってもらい、紹介するのみとしました。
(4)タグ取り鬼
バスケットコート半面を使って、その中で早歩きで行いました。
1)自分以外の人すべてが敵
2)チーム対抗 自分の色以外が全部敵
3)取るタグの色を指定
「赤タグのチームの人は、青タグを取りに行きます。」というように。
タグを取りに行く時、取られないように逃げる時に、ぶつからないように回りに気をつけること、接触プレイにつながる行為はしないようにすることを説明しました。
チーム対抗で取った本数を競ったり、取った本数+取られずに残っている本数の合計で競ったりしました。
(5)ボール集めゲーム(タグの色で4チームに分けて)
早歩きで行いながらルールを説明してから実際に行いました。リレー形式で行ったり、パス有りのリレー形式で行ったりしました。自分の番ではない時に、回りをよく見て同じチームの人に声をかけていることを意識して行うように、素早く集められるチームを見本に取り上げて、説明しました。
(6)1対1のトライゲーム(タグの色で4チームに分けて)
「攻め」1人、「守り」1人、「レフリー1」1人、「レフリー2」1人の役割を作りました。
ゲーム開始の「プレイ」、勝敗の判定「タグ」・「トライ」をレフリー1に行わせました。レフリー2には、タッチを出ていないかどうかの判定、レフリー1の補佐的な役をするようにしました。
四つの役割をローテーションで全員が経験するようにしました。
早歩きで行いながらルールを説明してから実際に行いました。
・攻めは、ボールを持ってゴールラインを駆け抜けたらトライ(得点)になること。
・守りは、攻めのタグを1本でも取ればいいこと。
相手と接触する可能性がある行為などは、それが見られた時にプレイを止め、その行為を取り上げて説明するようにしました。
(7)2対1のトライゲーム
1対1のトライゲームと同じ役割を作って行いました。ただし、「攻め」は2人。
早歩きで行いながら以下のルールを説明してから実際に行いました。
・ボールを持っている人は、タグを取られたらパスをすること。(ただし、パスは真横か後ろにしかできない)
・取られたタグを受け取り、腰に着けるまで次のプレイに参加できないこと。
・タグを取った守りの人は、取ったタグを相手に返すまで次のプレイに参加できないこと。
・攻めは、パス1回・タグ1までにトライを取れれば勝ちになること。
・このゲームでは、攻めに「スローフォワード」という反則(前にいる人にパスをすること)が出やすいので、そこは、2人のレフリーできちんと見ていくようにすること。
(8)2対2のトライゲーム
2対1のトライゲームと同じ役割を作って行いました。ただし、「守り」も2人。
このゲームでは、守りに「オフサイド」という反則が出やすいので、「待ち伏せタグ禁止」と「タグ後のパスカット禁止」ということを早歩きで説明してから実際に行いました。
レフリー2には、タグが起きた時には、その場所を明確に手で示し、守りがオフサイドをしないように声をかけるようにすることを説明しました。
初めてレフリーをする場合に、オフサイドの反則をどうしても見逃してしまうことがあるので、レフリー2の近くにいて、一緒にトライゲームを見ていき、積極的に声をかけるようにしました。
(9)4対4のトライゲーム
4チームを2チームずつに分けてゲームを行いました。「タグ4」で攻守交代としました。3~4分でメンバー交代をしながら行いました。スローフォワードやタッチから出た場合には、その場で攻守交代としました。ノックオンについては、反則とせずに、プレイを続けるように声をかけました。レフリーは、講師が行いました。
「ボールを持ったら、タグを取られるまで、ゴールを目指して走る」ことを常に声かけし、参加者に意識していただいたたゲームになるようにしました。128人中約80人がこのゲームに参加希望したので、1ゲーム約4分くらいで行いました。
参加者から以下のような感想をいただきました。
- ゲーム感覚でのウォーミングアップから攻め方、守り方、起きやすい反則まで
- 順を追って、大変分かりやすく楽しい講習でした。
- 今日は、分かりやすく楽しい講習会をありがとうございました。試合となると、ルールがまだ指導者が理解できていません。1つのゲームとしては、今日講習していただいたことを児童の指導に生かしていきたいと思います。
- タグラグビーの基礎からていねいに教えていただきとても分かりやすい講習会でした。デモンストレーションをやって、実際にやってみるという方式も無理がなくよかったと思います。
- 次々と活動でき、とても楽しかったです。子どもにぜひ授業したいと思いました。ありがとうございました。
- 本当にありがとうございました。パワーポイントの資料がとても分かりやすく、理論的にタグラグビーのすばらしさを学べました。ゲームがとても楽しかったです。
熱い中での講習会でした。水分補給や休み時間を多めに取ったり、全力で走らずに早歩き程度で行うことをその都度話し、無事に実技を終了しました。
報告:小林宏(群馬県ラグビーフットボール協会タグラグビーエデュケーター)
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