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2013/9/27

「関西タグラグビーフェスティバル2013」琵琶湖CUP in 長浜ドーム

主  催 (公財)日本ラグビーフットボール協会、関西ラグビーフットボール協会
主  管 滋賀県ラグビーフットボール協会
関西ラグビーフットボール協会普及育成委員会
支援・協力 琵琶湖CUP運営委員会
特別支援 CRE8IVE(クリエイティブ)
後  援 滋賀県教育委員会、滋賀県体育協会、長浜市・米原市教育委員会
開催日時 2013年5月25日(土)9時00分~16時00分
開催場所 滋賀県立長浜ドーム(滋賀県長浜市田村町1320)
参 加 者 47チーム・約500人
 琵琶湖CUP(小学生経験者)…21チーム
 長浜CUP(小学生初心者)…14チーム
 近江CUP(一般)…12チーム
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 本フェスティバルは、「誰もが気軽に楽しめるスポーツ」であるタグラグビーをより身近なものとし、「関西協会エリア(北陸・東海・近畿・中国・四国)一円のタグラグビープレーヤーとスポーツ愛好者が集い、タグラグビーの試合や体験教室を通じて交流・親睦を深め、もってタグラグビーの普及・振興を図る」ことを目的として、2009年度から実施しています。
 第1回目は、滋賀県草津市で開催しましたが、第2回以降は、近畿・東海・北陸の中間地点でもある湖北・滋賀県長浜市の長浜ドームに会場を移して、今回で通算5回目の開催となりました。今となっては、初夏を前にしたこの時期に、滋賀県湖北地区でのラグビー普及に尽力されている「琵琶湖CUP運営委員会」にご支援いただきく中、長浜ドーム開催が定着し、47チーム、約500人のタグラグビー愛好者の参加のもと盛大に開催されました。

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 「関西」の名のとおり、今回も9府県(石川県・富山県・愛知県・滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・和歌山県・岡山県)からお集まりいただいたプレーヤーは、まず、琵琶湖畔の巨大なドームの威容と綺麗な人工芝、軽快なBGMに迎えられ、会場に入るやいなや長旅の疲れもみせず、ラグビーボール片手に広い会場を駆けまわっていました。
 今年度も、3つのカテゴリー(「琵琶湖CUP」…小学生経験者の部(小学4年生~6年生)、「長浜ドームCUP」…小学生初心者の部(小学1年生~6年生)、「近江CUP」…オープンの部(年齢制限なし、成人・子ども混成可))を設け、あらゆる世代が楽しむことができるスポーツとしての打ち出しを鮮明にしました。かつて、小学生期に一緒にタグラグビーをプレーした中学生たちによる同窓会のようなチームや小・中学生・成人が混在したチームがエントリーするなど、多世代が楽しむことが出来るタグラグビーフェスタが定着し、これからのスタンダードとして展開していくことができそうです。
 今回のゲストは、冨岡耕児さん(元ラグビー日本代表、現(株)CRE8IVE代表・立命館大学BKコーチ)と立命館大学ラグビー部の現役大学生プレーヤー12人をお迎えしました。デモンストレーションでのパスの速さや長さ、スピードのあるプレーに参加者から驚きの声があがります。目の前で感じる学生トッププレーヤーのスキルは、きっと子どもたちの記憶に残ってくれることでしょう。

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 お昼の時間帯には、一旦試合を止めて、冨岡さんと立命館大学ラグビー部員の指導のもと、子どもたちを中心にアジリティートレーニング体験を披露いただきました。普段、大学生が練習に取り入れているメニューを大学生がトレーナーとして子どもたちに伝達し、子どもたちが見よう見まねでプレーします。小学生と大学生の年齢差は10歳前後。その年齢差を感じさせないくらいに、大学生が一生懸命にまたユーモアを交えながら伝えようとする姿勢は、好感がもてます。子どもたちも強くて優しいお兄さんに好感をいだいたのか、笑顔で次々と変化するメニューを楽しんでいました。
 遠路お越しいただいた参加者の皆さんに「タグラグビーの試合」だけでなく、「参加いただいた方々に持ち帰っていただくものを何か提供できないか?」との発想から生まれたもので、趣旨をご理解いただき、快くご協力いただいた冨岡さんと立命館大学ラグビー部の皆さんに心から感謝申し上げます。
 子どもたちがその場で初めて出会い、ラグビーを通じて仲良くなったお兄ちゃんにサインや記念撮影を求める姿は、とてもかわいらしく、今日の思い出を持ち続けて、スポーツが大好きな少年・少女に育っていってくれたらと切に願っています。真剣であればあるほど笑顔があふれ、照れくさそうにしていた子どもが決意して、一歩を踏み出す瞬間を見ることができました。努力の結果を試す子どもたちとともに、この場がきっかけになった子どもたちがいてくれれば幸いです。

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 『スポーツを通して子供たちが笑顔になり、それを見た大人がまた笑顔になり、関わる全ての人が笑顔になれるような世界を「ソウゾウ」する…』、子どもたちがスポーツに関わる現場に立たせていただいている我々が追究していかねばならないものではないでしょうか?
 ゲームは、フィールドいっぱいに6面のコートを配置し、1チームにつき4~6試合を設定しました。6面同時進行でのゲームは圧巻です。ゲーム時間は、待ち時間などを考慮し、10分ワンハーフ。前のゲームが終わればすぐに次戦を行い、レフリーや記録は、前試合のチームが中心となって行うフレンドリーな試合形式。子ども達もタッチジャッジや点数表示などの運営に関わり、ゲーム以外の楽しさも味わってくれたのではないかと思います。
 ノーサイドの笛を聞いた後は、そのままコート上でレフリー進行のもとに簡単なアフタマッチファンクション。双方のチームが相手チームの良かった点を伝えあったり、チーム紹介をしたりして、同じタグラグビー仲間の交流を深めました。今回初めて「MIP(most impressive player)賞状」を作成し、レフリーからその試合の「最も印象に残ったプレーヤー」を表彰しました。プレーヤーのスキルを引きだしながらゲームを盛り上げるという観点でレフリーを楽しんでいただくための趣向です。

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 ルールは、細かいことに縛られることなく、攻撃有利の点の取り合いというスタイル。114試合を通じての1、050本というトライ量産に会場は大いに沸きました。また、10分という短時間のため、トライ後だけでなく、フリーパスなどプレーの切れ目にも選手の入替えを認めるなど、このフェスティバルを楽しむための措置を講じました。ただし、安全については注意を払い、タッチダウンせずとも身体がゴールラインを越えれば「トライ」とする方式を採用し、事前に指導者から周知いただいていたことから小学生たちもとまどうことなく対応していました。
 日頃は裏方に徹するスタッフ団もチームを編成し出場しましたが、4戦全敗。しかしながらタグラグビーの楽しさを満喫し、次回の雪辱を期していました。笑顔でプレーすることを参加者の皆さんに学び、楽しみながらのフェスタ参加となりました。
 多数の参加により盛大に開催できたことを喜び感謝する一方で、遠路、時間や交通費をかけてでもお集まりいただいた皆さまに、今後は、より身近な地域で大小の交流会が頻繁に開催していく必要を感じました。今回のようなフレンドリーな大会や力試しをする大会、様々な形態を参加者が選択できるような機会を設けること、そのためには、今回参加いただいた役員やチームが中心となって、眼にされ、経験されたことをお住まいの地域で実践していただくことがタグラグビー発展に不可欠ではないかと思います。
 今回、同日同時刻に京都府内で100人規模のタグラグビー交流会を開催し、参加者の分散と選択の場を設けました。そのことによりチーム数が分散し、お互いが並び立つという結果を生みました。参加者の側に選択肢を提供した具体的な事例であると自負しています。 それぞれの地域実態に応じて、性別や年齢を問うことなく同じグラウンドで競い合えるというタグラグビーの特性を活かし、より身近な地域レベルでの取組として広まっていくことを願っています。

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 今回の開催に際しては、従来の枠組みを越えたご支援、とりわけ、現役大学生プレーヤーが所属するラグビー部の多大なご支援のうえで開催することが出来ました。このことは、今後のラグビー普及シーンにおけるモデルになり得るものと感じます。今度は、子どもたちが当該ラグビー部を応援するような流れになれば二次・三次のメリットを享受できるように感じました。
 結びに、フェスティバルを通じて、このスポーツに寄せる多くの方々の強い思いを感じました。お寄せいただいた貴重なご意見を検証・分析し、皆さまと共有しながら改善することによって、タグラグビーがより良い環境のもと発展していくことを願ってやみません。数年後に振り返った時に、「今回のフェスティバルが出発点となった」と回顧出来るかどうかは、速やかに、しっかりと検証・評価を行い、改善のうえ、計画、実行していくサイクルを確立できるかにかかっています。
 今、そのスタート地点に立てたことをたいへん嬉しく思います。

■「観る」・「支える」スポーツから「自らプレーする」スポーツへ。
■ ひとりでも多くの方が、ラグビーボールに触れ、グラウンドを駆ける爽快感を味わい、ノーサイドを体感していただくこと。
■ プレーヤーでなくとも、様々なお立場でタグラグビーやラグビーを支援・応援いただくこと。
■ ラグビーのファンになっていただくこと。

 今後も、日本ラグビーフットボール協会の新理念「WE ARE RUGBY FAMILY」の下に、タグラグビー・ラグビーがもつ魅力を共有し、ラグビーを愛する方々の支持を得ながらの普及活動を目指していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
 結びに、今大会開催にあたり、ご協力、ご支援いただきましたすべての皆さまに心から感謝を申し上げ、実施報告とさせていただきます。ありがとうございました。

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報告:長手 信行(関西ラグビーフットボール協会 普及育成委員会 タグラグビー部門長)

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