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2011/11/26

徳島県初の中学生を対象としたタグ大会を開催!

タグを活用した中学生の普及策として新たな取り組み

去る11月26日(土)、徳島県鳴門市の鳴門大塚スポーツパーク球技場において、徳島県ラグビー協会主催により、「第1回徳島県中学生・女子タグラグビー大会」が開催されました。
この取り組みは、年々参加者が増えているサントリーカップでタグラグビーに親しんだ小学生が、中学校に上がった時にタグラグビーを継続する場を確保するという主旨で、今年度初めて開催されたものです。

徳島県内の中学校にはラグビー部が無いため、小学校時代にタグラグビーを通じて楕円球に触れた子ども達を「ラグビーファミリー」として繋ぎ止める受け皿が無く、大きな課題となっていました。そこで、まずはサントリーカップのOB会的なタグラグビー大会を開催し、一度楕円球から離れてしまった中学生達にもう一度その機会を提供し、(タグ)ラグビーの面白さを思い出してもらおうという目的・趣旨でこの大会が企画・開催されました。
同時に、もう一つ課題となっている女子ラグビー普及の観点から、女子のタグ大会も併設し実現に至ったものです。

「JRFU戦略計画」でも、タグラグビーを通じて楕円球に親しんだ子ども達の繋ぎ止め策の一つとして「中学校でのタグラグビープレーの機会の創出の検討」をテーマの一つとして掲げており、今回の徳島県協会の取組はその試金石となるものです。

昨年度のサントリーカップ徳島県予選大会に参加したチームに対して声掛けを行い、3チームの中学生チームから出場申し込みが有りましたが、1チームが都合により不参加となったため、急遽1チームのオープン参加チームを加え、3チームの総当たり戦により大会が行われました。
出場チームは、かつて徳島県代表として四国ブロック大会を勝ち抜き、秩父宮の全国大会でもベスト8に入った吉野川市立川田西小学校チームのOBによる「RED PHOENIX」、同じく鳴門市大津西小学校チームのOB「鳴門きんときっず」、そして高校ラグビー部の女子マネージャと小学生の混合オープン参加「かきまる」の3チームです。

一方、女子のタグ大会には、普段からタグラグビーを行っている小学生チーム「UMAJIドリームス」、兵庫県から鳴門大橋を渡って来た小学生中心のチーム「HRSプリティカーブス」、普段はタッチラグビーを行っている「メイプルレディース」、そして鳴門教育大学女子ハンドボール部の選手による「SAYAKO JAPAN」と、バラエティーに富んだ参加者による4チームのトーナメント戦が開催されました。

中学生の部では、流石に全国大会出場経験を持つ「RED PHOENIX」がその技術、スピードで他の2チームを圧倒し、驚異的な強さを見せていました。小学生時代から体格も一段と成長し、迫力のあるプレーの連続でトライを積み重ねて優勝を飾りました。参加選手は全て、現在は中学校でバスケットや野球などラグビー以外のスポーツを行っているということですが、今回の大会をきっかけに高校へ進学した時の部活動の選択肢にラグビーも加えてくれればと感じました。
「鳴門きんときっず」も経験者らしく「かきまる」に勝利し2位、初心者を集め急造したチームながら随所に良いプレーを見せ健闘した「かきまる」が3位という結果に終わりました。

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HRSプリティカーブス対UMAJIドリームス
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RED PHOENIX対鳴門きんときっずの中学生対決
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かきまる対鳴門きんときっず

女子の部では初戦で小学生同志が火花を散らし、サドンデスにまで持ち込まれた接戦を「HRSプリティカーブス」が制し決勝にコマを進めました。一方、他競技チーム同士の対決では、お互いに運動能力の高さを見せこれもまた接戦、一点差でハンドボールチーム「SAYAKA JAPAN」が一回戦を制しました。敗者同志の3位決定戦では、一回戦で悔し涙を流した「UMAJIドリームス」が完勝し、いよいよ決勝戦。
決勝戦は小学生対大学生の対決となりますが、「勝ちたい」という意識を前面に出す小学生チーム「HRSプリティカーブス」がこれまでの練習の成果を出し白熱の好勝負を演じましたが、普段ハンドボールで培った運動神経やハンドリング、ステップワークを駆使した「SAYAKA JAPAN」が熱戦を制し優勝!予想外の快挙を達成します。
敗れた「HRSプリティカーブス」は悔し涙を流しておりましたが、大学生相手に一歩も引けを取らない堂々の準優勝は称賛に値するものだと感じました。また、初めてタグラグビーを経験した「SAYAKA JAPAN」の面々も、これを機会に今後何らかの形でラグビーに関わってもらえることを期待したいと思います。

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メイプルレディース対SAYAKA JAPAN
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女子の決勝戦
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女子準優勝HRSプリティカーブス

今回のタグ大会開催は、徳島県協会として初の試みであり、試行錯誤の連続に加え、チーム集めにも苦労されたようですが、まず、第一歩を踏み出し、結果的に素晴らしい大会を成功させた徳島県協会の関係者の皆様に敬意を表すると共に感謝申し上げます。
大会後の協会関係者との懇談では、今後、大会を継続することで口コミによる認知が広がり、参加チーム数も増え、大会が大きくなっていくのではないかとの言葉もあり、手ごたえを感じている様子でした。
この取り組みが、課題である中学生世代のラグビーファミリー拡大の一助になればと感じた大会でした。

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女子優勝SAYAKA JAPAN
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中学生優勝RED PHOENIX
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閉会式

報告:中里裕一(日本協会事務局)

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